THE MICRO HEAD 4N'S Tour Each Future

THE MICRO HEAD 4N'S(以下マイフォ)の現メンバー体制最後となるツアー”Each Future”名古屋公演に行ってきました。


2012年にdefspiral主催ライブで見てギターのkazuyaさんに一目惚れし、ワンマンライブにも行くようになってから早7年。
途中で初代ボーカルであったRickyが脱退し、新たにNimoが加入。グランパスが忙しくなったのを境に足が遠ざかっていたが、Crazy Monstersやdefspiralとのカップリングツアー等の対バンで再び目にするようになり、それがとても良いライブだったので去年の8月に久々のワンマンへ。
そこでフロントマンとして、ボーカリストとしてNimoをようやく好きになって、ついでに沼落ちしてNimoクローン(マイフォではファンをマイクローンをといい、メンバーそれぞれのファンは○○クローンと表す)となった。旧譜やNimo名義のソロアルバムも買い揃えた。


Nimoの脱退が発表されたのは、それから2か月足らずのことであった。

4.12

脱退発表後の全国ツアーを終え、この4月が本当の最後の東名阪ツアー。
名古屋公演は初日。整理番号が遅かったので開場時刻を少し過ぎてell.FITSALLに着くと、すでに大半の人は入場を済ませており、私は後方センターから見ることにした。ステージ上手のkazuyaさんも、Nimoもしっかり見える位置を確保。

開演SEとともにメンバーが登場すると、一曲目はNimo体制の始まりであるSCANDALOUS。
Labyrinth、PERSONAと曲が続く。当たり前だけどNimoのためにかかれた曲が大半で、Ricky体制から引き継いだ曲は雷鳴、MONSTER'S ROAR、EARNEST GAMEだけだった。たった数曲を手がかりに進むべき道を模索していた4年前からNimoとマイフォはここまで育ったのだと思うと、言いようのない感慨と、惜しい気とを感じる。


私が思うに転機は2つあって、ひとつはDeeper Than Black、もうひとつは上限の月のオーケストラ。どちらもNimoのボーカリストとしての特性と曲の美しさ(音域、暗さ/明るさの種類や温度など)がしっかり合致して、マイフォの物語の扉を開けていった曲だった。
Vanillaのような曲を痛々しくなく優しく温かく歌えるのも、Candy Snowの切なさと甘さを噛みしめるように歌い上げられるのもNimoならではだと思う。
こういった切ない曲を歌う時でさえ、Nimoは「今」と「未来」というワードを離すことはない。


だからというべきか、しかしというべきか、このライブ悲壮感が微塵もない(褒めている)。
MCでさえ別れの言葉らしいことを全く口にせず、激しい曲ばかり休みなしの連続7曲(水飲ませて)、自ら「楽しもうぜ!」「踊りたいよな?」と煽る姿は、脱退ツアーとは信じられなかった。もしかしたら普段以上に「楽しませよう」と臨んだのかもしれないけれど。


本編の最後は銀河鉄道の夜
Nimoのいるマイフォを象徴するのはやはりこの曲だと思う。マイクローンのコーラスに彩られながら、明るい光に溢れた未来を追いかけていく曲。
Rickyが始まりと再生を歌うボ-カリストなら、Nimoは未来を歌う人だった。


アンコールもしんみりすることなく駆け抜け、フロアには銀河鉄道の夜が流れ始める。
その音源に合わせて合唱し、終わると拍手をして「もう一回! もう一回!」とコールしてWアンコールを引き寄せるクローン。元気すぎる。
バス旅行かな?


最後には「また逢おうぜー!」とまで言うのである。
楽しんで笑顔で帰ってまた日常を元気に過ごしていくための、それはどこまでもマイフォらしい明るいライブだった。
感傷的になるまでもなく、あっという間に終わってしまった。

4.13

Nimoに言いたいことはただひとつ、「ありがとう」の言葉である。
マイフォのメンバーになってくれて、kazuyaさんの曲を歌ってくれて、楽しいライブを届けてくれたことに、私はとても感謝している。
特に冒頭にも書いた去年8月のライブは個人的に特別なライブだった。

こんな時でさえNimoは未来のことばかり口にして笑うから、皆の未来も明るいものであるよう願う他はない。