2008年版、中井のお気に入りたち

中井が2008年読んでブログに感想を書いたミステリの中から、特にお気に入りの「心の一冊(×複数)」をリストアップ。作品ごとにリンクを張っているので、もう少し長い感想も読めます。
なお、2008年発行でないものも含みます(むしろ大部分が過去の作品です)。
(著者名/五十音順)


・芦辺拓「裁判員法廷」

裁判員法廷

裁判員法廷

今年私の中で大ブレイクした芦辺拓からは、そのきっかけでもあった「裁判員」で。スタイリッシュな論理と、絶妙なリードを堪能しました。


・綾辻行人「どんどん橋、落ちた」

どんどん橋、落ちた (講談社文庫)

どんどん橋、落ちた (講談社文庫)

アンフェアぎりぎりの愛すべき稚気に潜む、重い「本格論」。


・柄刀一「時を巡る肖像」

時を巡る肖像

時を巡る肖像

前年のNo.1読書体験決定。フィクションとしても無理があるトリックを、画家の業と絡めることで成立させた世界観に引き込まれます。


・東野圭吾「探偵倶楽部」

探偵倶楽部 (角川文庫)

探偵倶楽部 (角川文庫)

切れ味鋭い短編集。VIP専用調査機関だけあって、遺産相続や血筋などオールド本格ファンにも嬉しいコードが満載です。これを発掘してきた角川書店は偉い。


・西澤保彦「殺意が集う夜」

殺意の集う夜 (講談社文庫)

殺意の集う夜 (講談社文庫)

二つの視点の絡み方と、最後のどんでんがえしが素敵。


・西澤保彦「神のロジック 人間のマジック」

神のロジック 人間(ひと)のマジック (文春文庫)

神のロジック 人間(ひと)のマジック (文春文庫)

壮絶な殺人ゲームかと思いきや、最後にとんでもないトリックが仕掛けられていました。


・法月綸太郎「犯罪ホロスコープ?」

犯罪ホロスコープ1 六人の女王の問題 (カッパ・ノベルス)

犯罪ホロスコープ1 六人の女王の問題 (カッパ・ノベルス)

きれいなパズラーが揃った短編集。モチーフの使い方では「ゼウスの息子たち」が一番。


・宮部みゆき「我らが隣人の犯罪」

我らが隣人の犯罪 (文春文庫)

我らが隣人の犯罪 (文春文庫)

上手い、上手すぎる。