今邑彩「よもつひらさか」

よもつひらさか (集英社文庫)

よもつひらさか (集英社文庫)

ミステリもありますがフェアプレーよりも真相のインパクト重視で、やはりホラーの良短編集。個人的にはささやく鏡、時を重ねて、双頭の影が好きです。


鏡合わせのふたり、というモチーフがよく見られますね。二重写しだったりシャドウだったり。
「時を重ねて」は少女ミステリ好きの金銭にも触れるものがあると思います。登場人物は大人ばかりだけど、少女漫画的ロマンティックな(それでいてゾッとするような)感性が爆発しています。「遠い窓」も良い少女ミステリだった。