名探偵って、なんて不気味な存在なんだろう

映画「容疑者Xの献身」を見て、ちょっと考えさせられました。倒叙だから余計に思うのかもしれない。
恐るべき頭脳で織り上げた(ということになっている)はずの犯罪を、どうしてあんなにあっさり解いてしまうのだろう。
確かに石神は失敗ばかりしていた。あまりにも明白な「供述」の連続だった。それにそもそも、作品の主眼はWhodunitでもWhydunitでもなく、Howdunitだ。しかし、探偵小説というフィールドでなければ、名探偵でなければ、こんなことが許されるだろうか?
なんて不気味な存在。
なんで解いてしまうの。