東野圭吾「ガリレオの苦悩」

ガリレオの苦悩

ガリレオの苦悩

こっちはドラマに近い感じ。
「操縦る」でのトリックを用いた動機が東野っぽいです。
あと気になったのは「指標す」が配置された順番ですね。これはダウンジングの謎がきっちり最後まで解決されないもので、湯川というキャラクターに味をつけるためのボーナストラック的な作品です(実際に書き下ろしだし)。
しかし、これを本当のオマケのように最後にくっつけるのではなく、ミステリとして、またドラマとして力の入った中編「攪乱す」をシメに持ってくるあたりに、こだわりが見えます。