愛川晶「ヘルたん ヘルパー探偵誕生」

同じお仕事小説でありながら主人公の未熟さが引っかかった「神楽坂謎ばなし」に比べ、こちらはニートから居候、先輩との再会からヘルパーへと歩んでいく成長が見られ面白かったです。


主人公であるヘルパー探偵の他にもう一人探偵(隠居中のためほぼ安楽椅子探偵)が出てきまして、このキャラクターも魅力的。
アルツハイマー病のためデータや推理を書いては忘れ本人にも分からないメモだけが残される。このメモが後に断片的なヒントとして機能するため、榎木津礼二郎的な伏線になっています。