平石貴樹「笑ってジグソー、殺してパズル」を読んでいます

――いや、そうとでも解釈するよりほか、およそそんなことをせねばならない理由は、誰にも丸っきり見当がつかなかった。しかも館中の数十のパズル全体が、そんな解釈をすっかり肯うかのように、何か奇妙な雰囲気、それも因縁めいた重苦しい雰囲気ではなく、道楽と酔狂の雰囲気、この事件は全部冗談ですので悪しからず、と犯人が度しがたくふざけているような不快な雰囲気を、捜査陣に対して漂わせている感じだった。
(19p)

あああああ本格ってこれよ! 最近読めてなかった、あの本格だよ!
もうちょっと重い感じのほうが好みだけどね。軽すぎると疲れるんだ。
あと、煎餅を食べる音の擬音は、「パリッ」だと思う。「ボリ」だと響きが美しくない。草加煎餅を食べてみなさいって。