柄刀一「時を巡る肖像」

時を巡る肖像

時を巡る肖像

ちょっと非効率的な(言い換えれば、フィクションとしても無理がありそうな)トリックを、「画家の業」と絡めることで、非常に危ういバランスですが世界として成立させています。
その世界観が最も表れた「モネの赤い睡蓮」は、密度もあって大満足の一編です。