- 作者: 有栖川有栖
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/07/18
- メディア: 単行本
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「せやけど、この読み方が正しい鑑賞と言えるかどうか……」と小夜子。
「承知しています。アリスやあなたのように、ゾンビがドアの向こうにやってきた、と想像して恐怖するのが、正しくてより幸福な読者でしょう。作者は、そう読まれることを想定して書いている。と同時に、もしかすると私のようなおかしな読み方も許そうとしたのかもしれませんよ。作者が許さなくても、作品が許している」
(p.105より)
そういえば火村って「順に詰めてこうしてこうして、そしたらこうなりました」という推理よりも、まさに上の引用箇所のように犯人さえ予想していなかったところから切り込んで「こうだとすれば筋が合う。ほら、こことここがこうなって」という系が多くなったような気がする。
初期はそうでもなかったと思うんだけど、どうだったっけ。時間があったら再読してみるか。