田中啓文「辛い飴」

セッションと謎解きが完全に融合した「渋い夢」は、前作収録の「砕けちる褐色」の進化版ともいえるでしょう。
なぜなら「褐色」は永見のプレイにほかのミュージシャンがやや戸惑ってしまうのに対し、「渋い夢」はミュージシャン、オーディエンス、探偵、犯人、読者とみんなが幸せを味わえる上、大団円の伏線にもなっているという超豪華ライブだから。
これは文庫が出たら絶対「買い」ですね。