- 作者: 太田忠司
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 1997/04
- メディア: 新書
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実際にはなかった火事、千鶴のパニックと赤い天使など、謎解きのロジックの密度が高く、同シリーズの他の作品に比べて「本格本格」してる感じ。
特に、私が偏愛する「狂人の論理」の使い方が凄いんです。
偶然なのですが今、山口雅也「キッド・ピストルズの妄想」を並行して読んでるんですよ。こっちは同じ「狂人の論理」にしてもロジックだけが極端に使われています(もちろん、それはそれで良いんです)が、「東京『失楽園』」では「犯人の論理」と「感情・境遇・社会的立場」といったミステリ以外の書き込みとがきちんと関係しており、「読んだ甲斐があった!」と思える仕上がりになっていました。
でね、ここからは蛇足なんですけど、兄妹愛もシリーズ最高レベルなんですよ。萌え死ぬよ。
188ページを見逃すな!