- 作者: 連城三紀彦
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1993/11
- メディア: 文庫
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連城好みのパターンのひとつではありますが、終盤までその生き方や理由が明かされないミステリは真相のショックこそあれ読んでいてしんどいとは思わないんですよ(読み終えてから打ちのめされていることは多数)。
しかしこの作品では、少年がそうやって生きることを受け入れてしまっていることもすべて時系列に合わせ書かれており、グレートマザーのイメージもあって特に下巻がへヴィでした……。
一方で、人生の着地点というかどうやって自分が生きて死ぬのかを知っているっていうのは、ある意味すごく安心できる手の中なのだろうかと思う。