深緑野分「オーブランの少女」

オーブランの少女 (ミステリ・フロンティア)

オーブランの少女 (ミステリ・フロンティア)

過去にベスト本格ミステリ2011で読んで良いと思った作品の作者が、その作品を表題作とする短編集でデビューするということで読みました。
少女/女性のみで構成されるサナトリウムを舞台にする必然性があるのが良かったです。同じ理由で「片想い」も好き。
また「オーブランの少女」は、小道具にも細やかに、残酷なトリックが仕掛けられていること、マルグリットのある行動が取り返しのつかない結果を招くこと、ミオゾティスが犯人に対し選択した最後などを少女ミステリとして評価したいと思います。